
After Effectsで、光る文字が上から現れ下に流れていくアニメーション作成方法は以下の通りです。この手順を見ても具体的にどうしたらよいかわからない方は、画像付きで説明している当記事を最後までご確認ください。
- コンポジションを3つ作成する (マップ用 / テキスト用 / 描画用)
- プロジェクト設定でビットデプスを 16 bit チャンネルに変更する
- テキスト用コンポジションに対し、上から順に作業を行う
- テキストを入力
- テキストが上から現れるアニメーションを作成
- アニメーションの終了時点に移動し、テキスト位置に対しキーフレームを打つ
- アニメーションの開始時点に移動し、位置のY軸の値を画面上部の外側になるように設定
- テキストが下に流れていくアニメーションを作成
- アニメーションの開始時点に移動し、テキスト位置に対しキーフレームを打つ
- アニメーションの終了時点に移動し、位置のY軸の値を画面下部の外側になるように設定
- イージング
- テキストレイヤーの開始位置を遅らせる
- マップ用のコンポジションに対し、上から順に作業を行う
- 平面レイヤーの作成
- 平面レイヤーに対し、エフェクト: フラクタルノイズを追加
- フラクタルノイズのプロパティの値を調整
- 描画用コンポジションに対し、上から順に作業を行う
- テキスト用コンポジションとマップ用コンポジションを配置
- テキスト用コンポジションを上にし、マップ用コンポジションを非表示
- テキスト用コンポジションに対し、エフェクト: 時間置き換えを適用
- エフェクト: 時間置き換えのプロパティの値を調整
- テキスト用コンポジションに対し、エフェクト: 4色グラデーションを適用
- エフェクト: 4色グラデーションの色を設定
- テキスト用コンポジションに対し、エフェクト: CC Ball Action を適用
- エフェクト: CC Ball Action のプロパティの値を調整
- 描画用コンポジションのテキスト用コンポジションに対し、エフェクト: エコーを適用
- エフェクト: エコーのプロパティの値を調整
- 描画用コンポジションのテキスト用コンポジションに対し、エフェクト: グローを適用
- エフェクト: グローのプロパティの値を調整
- テキスト用コンポジションに対し、エフェクト: 高速ボックスブラーを適用
- エフェクト: 高速ボックスブラーの値を調整
- テキスト用コンポジションを2つ複製
- 一番上に配置されている複製されたテキスト用コンポジションの時間置き換え以外のエフェクトをオフ
- 一番上に配置されている複製されたテキスト用コンポジションを数フレーム後ろにズラす
- 二番目に配置されている複製されたテキスト用コンポジションのエフェクト: エコーの減衰の値を調整
- 二番目に配置されている複製されたテキスト用コンポジションのエフェクト: 高速ボックスブラーのブラー半径の値を調整
- 新規調整レイヤーを作成
- 調整レイヤーに対し、エフェクト: ノイズを適用
- エフェクト: ノイズのプロパティの値を調整

まずは、コンポジションを3つ作成してください。コンポジションを作成するショートカットキーは Ctrl + N です。この記事では、以下のように3つのコンポジションを作成しています。
- マップ用
- テキスト用
- 描画用
幅 (Width) | 1080 px |
高さ (Height) | 1920 px |
フレームレート (Frame rate) | 30 fps |
デュレーション (Duration) | 0:00:05:00 (5秒) |

プロジェクト設定でビットデプスを 16 bit チャンネルに変更します。After Effects のメニューバーからファイルを選び、プロジェクト設定を選択してください。プロジェクト設定を開いたら、カラータブをクリックし、ビットデプスを16bit チャンネルに変更します。

テキスト用コンポジションにテキストを入力します。フォントや文字サイズなどは自由に設定してください。

上からテキストが表れるアニメーションを作成します。まず、アニメーションの終了時点に移動し、テキストの位置の左側にあるストップウォッチマークをクリックしてキーフレームを打ちます。ここではアニメーションの終了時点は 01:00 (1秒) です。
上記画像のように位置だけを表示させるショートカットキーは P です。テキストレイヤーを選択して P を押すと位置だけが表示されます。

アニメーションの開始時点に移動し、位置のY軸の値を画面上部の外になるように設定します。ここでは、アニメーションの開始時点は 0f目 (0秒) です。また、X軸の値はそのままでY軸の値を減らすことでテキストが画面外になるようにしています。これは画面上部から画面中央にテキストが動くアニメーションです。

次に、テキストが下に動き画面外に消えていくアニメーションを作成します。アニメーションの開始時点に移動し、キーフレームを打ってください。キーフレームを打つには、レイヤーパネルの左側にある「点」をクリックします。

アニメーションの終了時点に移動し、位置のY軸の値を画面下部の外側になるように設定してください。ここまでをまとめると以下の通りになります。
フレーム数 | テキスト位置 |
---|---|
0f | 画面上部の外側 |
30f | 画面中央 |
60f | 画面中央 |
90f | 画面下部の外側 |

アニメーションに対し、イージングを行います。タイムライン上にあるキーフレームを選択し、F9を押してください。

F9 を押したら速度ツールをクリックし、速度を調節してください。ここでは上記画像のようにしています。

テキストレイヤーの開始位置を後ろにズラします。ここでは 15f 後にアニメーションするように移動しています。

マップ用コンポジションに新規平面レイヤーを作成します。この記事では、平面レイヤーはコンポジションと同じ大きさで背景色を黒にしています。
平面レイヤーを新規に作成するショートカットキーは Ctrl + Y です。

平面レイヤーに対し、エフェクト: フラクタルノイズ (Fractal Noise) を追加します。Effects & Presets パネルで検索して、テキストレイヤーにドラッグアンドドロップしてください。

エフェクト: フラクタルノイズのプロパティの値を調整します。お好みの値で大丈夫ですが、上記画像のように縦じまになるように調節してください。参考までにここでは以下のように設定しています。
フラクタルの種類 (Fractal Type) | Max |
ノイズの種類 (Noise Type) | Block |
トランスフォーム – 縦横比の固定 (Transform – Uniform Scaling) | Off |
トランスフォーム – スケールの幅 (Transform – Scale Width) | 70.0 |
トランスフォーム – スケールの高さ (Transform – Scale Height) | 5500.0 |
展開 (Evolution) | 0 x +180.0° |

描画用コンポジションに、テキスト用コンポジションとマップ用コンポジションをドラッグアンドドロップしてください。その際はテキスト用コンポジションを上にして、マップ用コンポジションを見えないようにオフにします。

描画用コンポジションのテキスト用コンポジションに対し、エフェクト: 時間置き換え (Time Displacement) を適用します。Effects & Presets パネルで検索して、テキスト用コンポジションにドラッグアンドドロップしてください。

エフェクト: 時間置き換えのプロパティの値を調整してください。ここでは以下のように設定しています。
時間置き換えレイヤー (Time Displacement Layer) | 2. Map |
最大置き換え時間 (Max Displacement Time) | 0.25 |
この時点でアニメーションを再生してみて表示がおかしいと感じる場合は、マップ用コンポジションのフラクタルノイズの設定を確認してください。その際は以下の値を中心に値を調節するとよいと思います。
・トランスフォーム – スケールの幅
・トランスフォーム – スケールの高さ
・展開

描画用コンポジションのテキスト用コンポジションに対し、エフェクト: 4色グラデーション (4-color Gradient) を適用します。Effects & Presets パネルで検索して、テキスト用コンポジションにドラッグアンドドロップしてください。

エフェクト: 4色グラデーションの色を設定してください。お好みの色で大丈夫です。ここでは以下のように設定しています。
Color 1 | #F8F32B (黄色) |
Color 2 | #AAFF32 (黄緑色) |
Color 3 | #E95295 (マゼンタ色) |
Color 4 | #2525A8 (青色) |

描画用コンポジションのテキスト用コンポジションに対し、エフェクト: CC Ball Action を適用します。Effects & Presets パネルで検索して、テキスト用コンポジションにドラッグアンドドロップしてください。

エフェクト: CC Ball Action のプロパティの値を調整してください。お好みの値で大丈夫です。ここでは以下のように設定しています。
Grid Spacing | 1 |
Ball Size | 50.0 |

描画用コンポジションのテキスト用コンポジションに対し、エフェクト: エコー (Echo) を適用します。Effects & Presets パネルで検索して、テキスト用コンポジションにドラッグアンドドロップしてください。

エフェクト: エコーのプロパティの値を調整してください。お好みの値で大丈夫です。ここでは以下のように設定しています。
エコー時間 (秒) (Echo Time (seconds)) | -0.010 |
エコー数 (Number Of Echoes) | 20 |
減衰 (Decay) | 0.80 |

描画用コンポジションのテキスト用コンポジションに対し、エフェクト: グロー (Glow) を適用します。Effects & Presets パネルで検索して、テキスト用コンポジションにドラッグアンドドロップしてください。
グロー (Glow) は、適用したレイヤーを発光させるエフェクトです。

エフェクト: エコーのプロパティの値を調整してください。お好みの値で大丈夫です。ここでは以下のように設定しています。
グロー半径 (Glow Radius) | 270.0 |
グロー強度 (Glow Intensity) | 2.5 |

描画用コンポジションのテキスト用コンポジションに対し、エフェクト: 高速ボックスブラー (Fast Box Blur) を適用します。Effects & Presets パネルで検索して、テキスト用コンポジションにドラッグアンドドロップしてください。
高速ボックスブラーは、レイヤーに対しブラー処理を行うエフェクトになります。

エフェクト: 高速ボックスブラーのプロパティの値を調整してください。お好みの値で大丈夫ですが、ブラーの方向は垂直がよいでしょう。ここでは以下のように設定しています。
ブラーの半径 (Blur Radius) | 20.0 |
ブラーの方向 (Blur Dimensions) | 垂直 (Vertical) |

テキスト用コンポジションを2つ複製します。レイヤーパネルのテキスト用コンポジションを選択した状態で Ctrl + D を2回押してください。この記事では複製されたテキスト用コンポジションを Text 1, Text 2 と名前を変えています。

一番上に配置されている複製されたテキスト用コンポジションの時間置き換え以外のエフェクトをオフにします。

一番上に配置されている複製されたテキスト用コンポジションを数フレーム後ろにズラします。ここでは 4f 後ろに移動させています。

二番目に配置されている複製されたテキスト用コンポジションのエフェクト: エコーの減衰の値を調整します。また、エフェクト: 高速ボックスブラーのブラー半径の値も調整してください。ここでは両者を以下のように設定しています。
エコー (Echo) | 減衰 (Decay) | 0.7 |
高速ボックスブラー (Fast Box Blur) | ブラー半径 (Blur Radius) | 25.0 |
二番目に配置されているテキスト用コンポジションのエフェクト: グローのグロー強度に対し、アニメーションさせてもよいでしょう。たとえば、テキストが止まっている間のグロー強度を 0 にしテキストが上から入ってきたり下に向かって出ていくときは強度を上げると、メリハリが出ます。この記事では省略しますが参考にしていただけたら幸いです。

新規調整レイヤーを作成します。レイヤーパネルの空いているところで右クリックし、新規から調整レイヤーを選択してください。

新規で作成した調整レイヤーに対し、エフェクト: ノイズ (Noise) を適用します。Effects & Presets パネルで検索して、テキスト用コンポジションにドラッグアンドドロップしてください。

エフェクト: ノイズのプロパティの値を調整してください。お好みの値で大丈夫ですが、カラーノイズの使用とクリップ結果値はOFFにしておくとよいかと思います。この記事では以下の通りです。
ノイズ量 | 5.0% |
ノイズの種類 | カラーノイズを使用 – OFF |
クリッピング | クリップ結果値 – OFF |
このアニメーションに背景を付け足したい場合は、新規で平面レイヤーを作成し、その平面レイヤーに対しエフェクトを追加するなどをしてください。
コメント