【After Effects】黒い背景からモヤモヤと画像が現れるトランジション作成方法

After Effects で、黒い背景からモヤモヤと画像が現れるトランジションの作成方法は以下の通りです。この手順を見ても具体的にどうしたらよいかわからない方は、画像付きで説明している当記事を最後までご確認ください。

1. 画像の配置
2. 白い新規平面レイヤー (マスク用) を作成し、上から順に以下の処理を実施する
   1. 画像の上層に配置
   2. 平面レイヤーに対し、画面中央に円形のマスクを作成
   3. マスクの境界線をぼかす
   4. マスク拡張アニメーションの終了時点に移動し、マスクの拡張の値を画像が隠れるぐらいに増やしてキーフレームを打つ
   5. マスク拡張アニメーションの開始時点に移動し、マスクの拡張の値をマスクが消えるぐらいに減らす
   6. 境界線ぼかしアニメーションの終了時点に移動し、キーフレームを打つ
   7. 境界線ぼかしアニメーションの開始時点に移動し、マスクのぼかしの値を減らす
   8. 平面レイヤーに対して、エフェクト: タービュレントディスプレイスを適用
   9. エフェクト: タービュレントディスプレイスのプロパティの値を調整
3. 白い新規平面レイヤー(ノイズ用) の作成し、上から順に以下の処理を実施する
   1. 平面レイヤーに対して、エフェクト: フラクタルノイズを適用
   2. エフェクト: フラクタルノイズのプロパティの値を調整
   3. ノイズ用平面レイヤーを非表示
4. マスク用平面レイヤーに対し、上から順に以下の処理を実施する
   1. マスク用平面レイヤーに対し、エフェクト: ディスプレイスメントマップを適用
   2. エフェクト: ディスプレイスメントマップの値を調整
      • マップレイヤーは必ずノイズ用平面レイヤーを指定し、エフェクトとマスクを選択
5. 画像レイヤーでマスク用平面レイヤーを選択し、ルミナンスマットを指定

まずは、コンポジション上に画像を配置してください。画像ファイルをプロジェクトパネルにドラッグアンドドロップします。そのあとレイヤーパネルにプロジェクトパネルの画像ファイルをドラッグアンドドロップしてください。この段階で、画像の大きさや位置も調整しておきましょう。

この記事では以下のようにコンポジションを作成しています。

幅 (Width)	1080 px
高さ (Height)	1920 px
フレームレート (Frame rate)	30 fps
デュレーション (Duration)	0:00:05:00 (5秒)

白い平面レイヤーを作成し、画像の上層に配置してください。ショートカットキー Ctrl + Y で平面レイヤーを作成することができます。大きさはコンポジションと同じです。

平面レイヤーに対し、画面中央に円形のマスクを作成します。手順は以下の通りです。

1. 平面レイヤーを選択した状態で、右クリックし新規からマスクを選択
2. シェイプレイヤーを円形に設定
3. 画面中央でドラッグしたまま Ctrl + Shift を押して、正円を描く (大きさは適当で大丈夫)

マスクの境界線をぼかします。平面レイヤー内にあるマスクを開き、マスクの境界のぼかしの値を設定してください。

マスク拡張アニメーションの終了時点に移動し、マスクの拡張の値を画像が隠れるぐらいに増やしてキーフレームを打ってください。ここではアニメーションの終了時点は 03:15f としています。

マスク拡張アニメーションの開始時点に移動し、マスクの拡張の値をマスクが消えるぐらいに減らしてください。ここではアニメーションの開始時点は 0f 目です。

境界線ぼかしアニメーションの終了時点に移動し、キーフレームを打ってください。ここではアニメーションの終了時点は 01:15f としています。

境界線ぼかしアニメーションの開始時点に移動し、マスクのぼかしの値を減らしてください。ここではアニメーションの開始時点は 0f 目です。

平面レイヤーに対して、エフェクト: タービュレントディスプレイス (Turbulent Displace) を適用します。Effects & Presets パネルで検索して、平面レイヤーにドラッグアンドドロップしてください。

エフェクト: タービュレントディスプレイスのプロパティの値を調整してください。お好みの値で大丈夫です。ここでは以下のように設定しています。

量 (Amount)	75.0
サイズ (Size)	75.0

新規平面レイヤーを作成します。この平面レイヤーはノイズ用です。ショートカットキー Ctrl + Y で平面レイヤーを作成することができます。レイヤーを作成したら、一番上に配置してください。

平面レイヤーに対して、エフェクト: フラクタルノイズ (Fractal Noise) を適用してください。Effects & Presets パネルで検索して、平面レイヤーにドラッグアンドドロップしてください。

エフェクト: フラクタルノイズのプロパティの値を調整します。ここでは以下のように設定しています。

フラクタルの種類 (Fractal Type)	Dynamic Progressive
反転 (Invert)	ON
トランスフォーム – スケール (Transform – Scale)	50.0

ノイズ用平面レイヤーを非表示にしておきます。レイヤーパネルにある平面レイヤーの目玉の形をした箇所をクリックして、OFFにしてください。

ノイズ用平面レイヤーはマップとして使用するため、非表示にしています。

マスク用平面レイヤーに対し、エフェクト: ディスプレイスメントマップ (Displacement Map) を適用します。Effects & Presets パネルで検索して、平面レイヤーにドラッグアンドドロップしてください。

エフェクト: ディスプレイスメントマップの値を調整してください。ここでは以下のように設定しています。最大水平置き換えと最大垂直置き換えの値は自由で大丈夫ですが、マップレイヤーは必ずノイズ用平面レイヤーを指定し、エフェクトとマスクを選択してください。

マップレイヤー (Displacement Map Layer)	ノイズ用平面レイヤーを指定 エフェクトとマスク (Effects & Masks) を選択
最大水平置き換え (Max Horizontal Displacement)	50.0
最大垂直置き換え (Max Vertical Displacement)	50.0

この記事では省略していますが、最大水平置き換えと最大垂直置き換えにアニメーションを加えることもご検討ください。たとえば、マスクの大きさが小さいうちは最大水平置き換えと最大垂直置き換えの値も小さくしておき、徐々に大きくなるようにアニメーションしてもよいかと思います。

画像レイヤーでマスク用平面レイヤーを選択し、ルミナンスマットを指定してください。これで完成です。